越境ECと日本企業
日本企業の成功事例やメリット、売れ筋商品までわかりやすく解説
越境ECとはインターネットを通じて行う、国を超えた電子商取引のことを指します。越境ECに興味はあっても、どのように始めればよいのかわからない企業も多いでしょう。この記事では、日本企業が越境ECを展開する方法やメリット、日本企業ならではの強みや注意点を解説します。成功事例も紹介しますので、ぜひ役立ててください。
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- 越境ECとは
- 特にアメリカ・中国で成長している
- 越境ECの方法は2つ
- 自社ECサイトではじめる
- 越境ECが可能なオンラインモールに出店する
- 越境ECのメリット
- 少ない初期投資で始められる
- 実店舗の集客効果をうむ場合もある
- 越境ECにおける日本企業ならではの強み
- 日本の製品・企業の信頼性が高い
- 対応がきめ細かい
- 売るためのノウハウが蓄積している
- 日本企業が越境ECを行う際の注意点
- 商品の訴求を的確に行う
- 安心で使いやすい決済方法を用意する
- 関税の情報を明示する
- 日本製品の売れ筋商品
- 家電製品
- アニメ・マンガ関連
- ファッション
- 食品や日用雑貨
- 越境EC成功事例
- Yamada LLC
- DCPエンタープライズ
- トラスト企画
- 株式会社山徳
- 株式会社ASIAN PORTAL
- まとめ
越境ECとは
越境ECとは、国境を越えて行う電子商取引のことです。インターネット上の通販サイトを利用して海外に商品を売る販売形態となります。通常のECにおける販売対象は日本国内に限られますが、越境ECは海外在住者が販売対象になるため、より多くの人への販売が可能となります。近年、急速に規模が拡大している市場として注目されています。
特にアメリカ・中国で成長している
経済産業省の調査によると、越境ECは世界中で市場が拡大しており、2018年の市場規模は約6,760億ドルでした。これは対前年比で27.5%以上もの伸びとなり、今後も拡大していくことが予想されています。特に、アメリカや中国での成長が著しく、2018年の越境EC市場は1位がアメリカ、2位が中国でした。また、2020年には9,940億ドル規模の市場になると報告されています。
※参考:
平成 30 年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)|経済産業省
越境ECの方法は2つ
越境ECを展開する方法は主に2つです。ここでは、それぞれの方法について具体的に解説します。
自社ECサイトではじめる
すでに日本国内で自社ECサイトを運営している場合は、自社サイトを海外からのアクセスも可能にすることで対応します。日本語で書かれているサイトの内容を多言語化したり、発送方法にEMS(国際スピード郵便)を加えたりしましょう。サイト内にタグを設置することで多言語化できるECサービスを利用する方法が一般的です。
越境ECが可能なオンラインモールに出店する
越境ECに対応しているオンラインモールは、支援サービスなどを行っているところも多いです。サイト作りや外国語の対応など、ノウハウや知識がなくても出店しやすくなっています。手軽に越境ECが行えるため、初めて越境ECを展開する場合におすすめです。商品情報の翻訳やデータ作成などの機能があるオンラインモールを選ぶとよいでしょう。
越境ECのメリット
越境ECには初期投資と集客効果にメリットがあります。ここでは、2つのメリットについて解説します。
少ない初期投資で始められる
海外に実店舗を出店すると、土地や店舗の建築・改装などで、莫大な初期費用がかかるだけでなく、在庫を抱えるリスクにもつながります。越境ECはオンラインで販売するため、土地代や店舗の建築費などはかかりません。すでに国内ECを展開しているのであれば、商品を新しく用意する必要もなく、初期投資やリスクを抑えて出店できます。
実店舗の集客効果をうむ場合もある
越境ECで実際に商品を購入した顧客が、訪日時に実店舗に足を運んでくれるケースがあります。あるいは訪日時に日本の実店舗を気に入ってくれた外国人観光客が、帰国後に日本のサイトから買い物をしてくれるパターンもあります。ECサイトと実店舗の両方を運営している場合には、このような相乗効果が期待できます。
越境ECにおける日本企業ならではの強み
越境ECを展開する際は、日本企業ならではの強みを意識するとよいでしょう。ここでは、どのような強みがあるのか詳しく解説します。
日本の製品・企業の信頼性が高い
海外では、製品の海賊版が横行しており、本物と偽物の判別が難しいという問題が起きています。そのため、日本の製品を日本企業が販売している、というだけで価値があります。また、日本の製品や企業は海外での信頼性が高く、ブランド力もあります。日本企業が自ら販売することは、信頼性の担保につながります。
対応がきめ細かい
日本企業は、丁寧できめ細かい対応で知られています。顧客目線に立ったクオリティの高い顧客対応を提供できることは、越境ECでは大きな強みです。ただし、この強みを最大限に活かすためには、ネイティブスピーカーを雇用するなど、カスタマー対応の体制を整えることが求められます。
売るためのノウハウが蓄積している
すでに国内で事業を展開している企業なら、販売のノウハウが蓄積しているでしょう。誰に何を売るのか、どこで売るのかといったターゲティングなどを行うことにより蓄積された知識やスキルは、国外でも活用できます。マーケティング戦略の実績は海外でも活かせるため、スムーズな事業展開が可能です。
日本企業が越境ECを行う際の注意点
日本企業が越境ECを行う注意点を3つ解説します。実際に越境ECを展開する際の参考にしてください。
商品の訴求を的確に行う
商品をどのようにアピールするかしっかりと考えましょう。ターゲットになる国の特性やニーズなどにあわせて、的確な訴求を行うことが大切です。ユーザーの手元へ商品が届いたときに、「思っていたものと違う」と感じさせてしまうと、サイトや商品の評価が下がります。実際の商品とのギャップが発生しないよう、魅力は的確に伝えましょう。
安心で使いやすい決済方法を用意する
ターゲット市場にあわせて、決済方法を用意することもポイントです。先進国の場合には、クレジットカードが普及しているため、クレジットカード決済のみで対応できるケースもあります。しかし、中国では銀聯(ぎんれん)やPayPalなどの方が普及していて信頼性も高いといわれています。
関税の情報を明示する
国内ECとは異なり、越境ECでは関税が発生します。関税は対象になる国によって取り扱いが異なり、金額も違うので注意しましょう。また、購入者に関税の支払い義務が発生するケースもあります。この場合、関税が高額になり受け取りを拒否されるケースもあるので、関税についての情報は、あらかじめ伝えるようにしましょう。
日本製品の売れ筋商品
信頼性の高い日本製品の中でも、特に売れる商品があります。ここでは売れ筋の日本製品を紹介します。
家電製品
日本の家電製品は、性能や耐久性が優れており、海外でも高い信頼を集めています。特に、高機能なハイエンドの家電製品が好まれる傾向にあります。例えば、日本と同様に米を食べる地域では、日本製の高品質な炊飯器が人気です。また、美容家電や美顔器、ヘアケア機能のあるドライヤーなども人気が高くなっています。
アニメ・マンガ関連
「クールジャパン」という言葉が浸透していることからもわかるように、日本発信のアニメやマンガも人気が高いです。特に、ぬいぐるみやキャラクターグッズなどは、比較的若い層に人気があります。高い年齢層にはマンガや同人誌などが人気です。アニメやマンガ関連は幅広い層に需要があります。
ファッション
アパレルや衣料品など、ファッション関連も海外で人気が高い商品です。アジア圏を中心にして日本のファッションは非常に人気があり、特に若い女性向けのファッションはニーズが高くなっています。レディースファッションは、海外で実店舗を展開しているケースも多く、知名度も高いため販売しやすいでしょう。
食品や日用雑貨
食品は、アジア圏を中心に人気が高いです。海外では、食品の偽装問題などが頻繁に起こるため、品質が高く信頼性のある日本の食品は売れやすいです。また、日用品である化粧品やベビー用品、健康用品なども好まれます。これらの商品は安全性を求める傾向が強く、安心感のある日本製品に優位性があります。
越境EC成功事例
eBayで活躍するセラー様の事例を5つ紹介します。
Yamada LLC
Yamada LLCでは、カメラ本体やカメラレンズ、フィルムやアクセサリーなどのカメラ関連を取り扱っています。同社では、アメリカを中心にカナダ、ロシア、オーストラリアなどで越境ECを行っています。日本のカメラ関連商品は、海外で需要が高くビジネスチャンスを感じたことが、越境ECを始めるきっかけとなりました。ご紹介動画はこちら
DCPエンタープライズ
DCPエンタープライズでは、中古のブランドバッグやジュエリーなどを取り扱っています。実店舗での買い取りや販売も行っていますが、ECでの売上が9割以上と大きな割合を占めていることが特徴です。丁寧な梱包や迅速な発送を心がけることにより、次のビジネスにつなげています。ご紹介動画はこちら
トラスト企画
トラスト企画では、世界中で人気の高いNISSAN GT-Rに特化した越境ECを行っています。バンパーなどの大型商品からエンブレムなどの小型商品まで幅広く取り扱い、アメリカやオーストラリアの顧客が多いようです。迅速な発送や商品詳細を詳しく記載することを意識し、安心して取引できるように心がけて顧客との信頼関係を構築しています。ご紹介動画はこちら
株式会社山徳
トラスト企画では、世界中で人気の高いNISSAN GT-Rに特化した越境ECを行っています。バンパーなどの大型商品からエンブレムなどの小型商品まで幅広く取り扱い、アメリカやオーストラリアの顧客が多いようです。迅速な発送や商品詳細を詳しく記載することを意識し、安心して取引できるように心がけて顧客との信頼関係を構築しています。ご紹介動画はこちら
株式会社ASIAN PORTAL
トラスト企画では、世界中で人気の高いNISSAN GT-Rに特化した越境ECを行っています。バンパーなどの大型商品からエンブレムなどの小型商品まで幅広く取り扱い、アメリカやオーストラリアの顧客が多いようです。迅速な発送や商品詳細を詳しく記載することを意識し、安心して取引できるように心がけて顧客との信頼関係を構築しています。ご紹介動画はこちら
まとめ
越境ECは、少ない初期投資で始めることができます。また、日本製品の強みを活かしながら、海外の大規模市場で販売できるため、売上アップが見込めます。しかし、越境ECを始めるノウハウやスキルがない企業も多いでしょう。
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